優先道路を見分ける方法とは？迷わず判断できるポイントを解説
私たちが毎日利用している道路には、さまざまな標識や指示標識が設けられています。
一方通行や駐車禁止など、運転手は事故を防止するためにそれらの指示を理解しなければなりません。
また、道路のなかには渋滞を防ぐための「優先道路」と呼ばれるものもあります。
本記事では、優先道路を見分ける方法について、迷わず判断できるポイントとあわせて解説します。
優先道路とは？
優先道路とは、交差点において他の道路より優先的に通行できる道路のことを指します。
交通の流れをスムーズにし、事故を防ぐために重要な役割を果たすため、下記のように法律で定められています。
車両等は、交通整理の行われていない交差点においては、その通行している道路が優先道路（道路標識等により優先道路として指定されているもの及び当該交差点において当該道路における車両の通行を規制する道路標識等による中央線又は車両通行帯が設けられている道路をいう。以下同じ。）である場合を除き、交差道路が優先道路であるとき、又はその通行している道路の幅員よりも交差道路の幅員が明らかに広いものであるときは、当該交差道路を通行する車両等の進行妨害をしてはならない。
参考ページ：法務省ホームページ「道路交通法」
優先道路を見分ける方法
こちらでは、優先道路を見分ける方法をご紹介します。
優先道路の標識
優先道路には、縦の太い線と横の細い線で構成された標識のように、特定の標識が設置されています。また、「優先道路」と書かれた標識が設置されている場合、その道路が優先される道路であることが明確に示されています。
優先道路には「一時停止」や「徐行」の標識が対向車線側に設置されていることが多く、これにより優先権を持つ道路を判断することができます。
前方優先道路の補助標識
交差点において、一時停止や徐行の標識とともに「前方優先道路」の補助標識が設置されている場合があります。
前方優先道路の補助標識は、交差する道路が優先道路であることを示しています。
たとえば、見通しの悪い交差点では補助標識を確認し、進行する車両の優先順位を適切に判断することが求められます。
補助標識には、「指定方向優先」や「信号のない交差点における優先関係」などが示される場合があり、運転者はこれらの情報を活用して事故を防がなければなりません。
交差している道路の道幅
交差点で優先道路を判断する際、交差する道路の幅員が参考になります。
一般的に、主要な交通が集中する道路が広く設計されているため幅の広い道路が優先される傾向があります。
特に都市部では交通量の多い幹線道路が優先されることが一般的であり、細い路地や住宅街の道路よりも優先的に通行できます。
そのため、交差点でどちらの道路が優先か判断に迷った場合、道幅を比較し、広い道路を優先とすることが安全な運転につながります。
交差点のセンターライン
センターラインの有無や継続状況を確認することで、優先道路を見分けられるようになります。
優先道路では、交差点内でもセンターラインが継続して引かれていることが多い傾向にあります。
中央線が明確に引かれており、白の実線や破線で表示されることが一般的です。
一方、非優先道路では、交差点内でセンターラインが途切れている場合があります。
センターラインが存在しないことが多く、特に住宅街や狭い道では、センターラインがないケースが多いです。
優先道路の判断がつかない場合は「左方優先」
優先道路が明確でない交差点では「左方優先」の原則が適用されます。
左方優先とは、交差点で同時に進入した場合、左側から進入する車両が優先されるというルールです。
この原則を知っておくことで、優先道路が不明な状況でも安全に対応できます。
下記、左方優先に関する法律です。
車両等は、交通整理の行われていない交差点においては、次項の規定が適用される場合を除き、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に掲げる車両等の進行妨害をしてはならない。
参考ページ：法務省ホームページ「道路交通法」
優先道路で交通違反した場合
優先道路で交通違反をした場合、「優先道路通行妨害等」が適用され、減点や罰則の対象になります。
たとえば、優先道路を無視して交差点に進入し、他車の進行を妨げた場合が挙げられます。
反則点数は2点、反則金は普通車で7,000円になります。
交通事故を起こした際の過失割合
優先道路における交通事故では、優先道路側の車両に過失が少なくなるケースが一般的です。
たとえば、信号機のない交差点で優先道路を直進していた車両と、非優先道路から進入した車両が衝突した場合が挙げられます。
この場合、優先道路側が2割から3割、非優先道路側が7割から8割と判断されることが多いです。
このように、相手がいる事故を起こした場合、自分と相手の責任を割合で表したものを「過失割合」といいます。
過失割合は事故の当事者同士で話し合って決まりますが、保険会社同士が間に入ることが一般的です。
なお、警察は事故があったことを証明する「交通事故証明書」を発行しますが、過失割合には関与しません。
ただし、スピード超過や一時停止を無視した場合など、状況によって過失割合が変わるため、十分な注意が必要です。
おわりに
本記事では、優先道路を見分ける方法について解説しました。
優先道路とは、交差点において他の道路より優先的に通行できる道路のことを指します。
標識や前方優先道路の補助標識、交差している道路の道幅、交差点のセンターラインなどで判断できます。
優先道路の判断がつかない場合、「左方優先」の原則が適用されます。
優先道路についての理解を深めて、未然に事故を防ぎましょう。
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